母と着物と私

ちょうど1年前、浅草で従兄弟の神前式に参加した。

参列するにあたって、祖母が若き日の母に贈った着物を着ることに。手間がかかるだろうに、母は細やかに準備してくれて、着付けを依頼したお店まで事前に発送してくれた。担当の方は、道具に不足があってもお貸しできるのですがお母様の準備は完璧ですと、感心されていた。着物がお好きなのもわかりますし、お嬢様にお似合いになるものを選んでいらっしゃるように思いますよ。そんな風に言われると、私まで誇らしい。(お嬢様…そこは笑って聞き流してください)


普段はなかなか選ばないような色も柄も、着物だとせっかくの機会だから…と試してみたくなったりする。それまでは、そういった非日常的な特別感が魅力だったけど、この日は、今よりもう少し、着物を身近に感じられるようになれたらいいなと感じた、そんな1日だった。

2人そろって着物着て、いつか銀座を歩きたい。当日、自分自身はワンピースだった母の呟きを、必ず叶えてあげたいと思う。


© Naoko Usuki