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フェニックス・ライジング・ヨガセラピー体験を終えて


一昨日、フェニックス・ライジング・ヨガセラピー(PRYT)のセッションを受けました。

現在、日本で初めてこのセラピーのプラクティショナーを育成する認定プログラムが行われています。今回は、その研修生である三浦まきこさんのプラクティス・セッションをクライアントとして体験させていただきました。

わたしはこれまで、このPRYTの要素を体験できる集中コースをいくつか受講したことはありますが、個人セッションを受けるのは初めてでした。

かなりおおまかに言うと、見た目としては体の動きをプラクティショナーに委ねて、ヨガのポーズをとっていくセッションです。ポーズでは「エッジ」という肉体的に強い感覚が生じるポジションに入り、ある程度留まっていきます。わたしがユニークだと感じたのは、セッション中にプラクティショナーから「今、何が起きていますか?」という問いかけが続くところです。クライアントはその瞬間で起きていることを言葉にしていき、その言葉をプラクティショナーは繰り返し、確認してくれます。クライアントは自分の声を客観的に確認することができ、より濃厚にかつ繊細に、自分に今起きていることに触れていくことになります。

【導入の時間の体験】

事前にアンケートにも記入しましたが、セッションの最初にも、このセッションで希望することは何かという問いかけがありました。わたしは「自分の中にもあるはずの軸を感じたい」「自分でしっかり立つ感覚、力強さを味わいたい」というようなことを伝えたと思います。

わたしの希望を踏まえたうえで、まきこさんから2つのポーズの提案がありました。選択肢のある提案を受けたことは「これはわたしにとっての時間である」という気持ちを高めてくれました。

自分のセッションへの希望をベースに考えると、提案された2つのポーズは、わたしにとって「想像できたもの」と「想像すらしなかったもの」でした。素直にやってみたいと感じたことと、まきこさんに委ねてみようという思いから、想像すらしていなかった方である「脚上げのポーズ」を希望しました。

お昼過ぎからのセッションでしたが、当日のわたしはまだいつものように体を動かすことをしていない状態でした。

「今日はもう何か体を動かすことをしましたか?」という問いかけがあり「いいえ」の答えに、自力でできるウォーミングアップとなるような動きをいくつか提案してくれました。

その後、仰向けになり、少しずつまきこさんから触れられる時間に入っていきました。最初の段階で、両足を抱えられたとき、そしてお腹とハートの辺りにまきこさんの手が触れたとき、わたしは、委ねたいという気持ちと委ねきってしまうのはちょっと怖い、申し訳ないという気持ちが触れられている部分でぶつかり合ってるような感じがしていました。「委ねてください」と言われれば言われただけ、ちょっと緊張する感じです。この時点では、この入り混じった感覚を口に出さなかったと記憶しています。その後、股関節をほぐすような動きをしばらく続けてもらううちに、呼吸が楽になり始め、気持ちもほぐれていきました。

【ポーズを通しての体験】

脚上げのポーズは、左右それぞれに3方向へ行いました。同じ脚でも、方向が変わると体験が異っていきました。ただ、最初に行った右脚は、どちらかというと内観する感覚、自立している感覚が強まったこと、後半の左脚は開放的な感覚、他者との繋がりを意識したことが印象的でした。

ポーズ中に何度も問いかけがありました。ちょうど肉体的、もしくは精神的に強い感覚が出てきた瞬間、移り変わっていくタイミングで、まきこさんの「今、何が起きていますか?」が聞こえてきた気がします。

わたしにとってのハイライトは、左脚の最後のポジションで「自分はこうしたいとしっかり相手に希望が伝えられている」そして「サポートしてもらっていることに感謝の気持ちを感じているが、決して申し訳ないという気持ちが優位になっていない」感覚を持てたことでした。

【統合の時間の体験】

PRYTは、単に体を動かして終わり…ではなく、最後にセッションを振り返りながら体験を統合し、少しずつ日常へ意識を繋げていきます。「わたしの中にわたしをよく理解している知恵」がすでにあることを、まきこさんは伝えてくれました。そのうえで「その知恵が今言っていることや浮かぶイメージがありますか?」と問いかけてくれました。

わたしの知恵は「わたしの中の軸がリアルに感じられたこと、その軸は信頼する誰かと一緒にいることでさらに広がっていく可能性があること、それらのことを喜んでいる」と言っていました。

このセッションの体験は、わたしにとって日常と関連が感じやすいものでしたし、活かしていきたいと感じられるものでした。それまで全く知らなかった新しい何かを得たというより、ふっと力みが抜けて腑に落ちたというような、そんな気分でした。

【全体を通して】

まきこさんは、表現がまとまらずつい言葉数が多くなってしまいがちなわたしの話に対して、所々必要な整理を加えてはくれましたが、できる限りそのままの形で繰り返してくれました。そういった姿勢に、誠実さと丁寧さを感じられましたし、大事にしてもらっている気持ちになれました。

また時には「もう少し聞かせてください」という言葉がけもありました。そう促されることで、自分自身では見過ごしてしまいそうな内側の声、サインを、丁寧に見てあげるきっかけをもらえた気がしました。

まきこさん、貴重な時間を本当にありがとうございました。

PRYTについての詳細はこちら☟

研修生のみなさんによるプラクティス・セッションは、各地で引き続き行われています。クライアント募集をされている研修生のみなさんの情報はこちらから☟

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